6月11日 土曜日

 

■■■物資運搬依頼■■■

今回の同行者、ケイコ、ミエノさん、
ケイコの友達ナオコちゃん。

男1人と女3人。
天然系女性3人に一抹の不安を覚える。

21時、ケイコの会社も普段より活動を支援している
NGO ジャパンハート様から物資を届けてほしいとの
依頼を受け、会社まで受け取りに行く。


■■■底抜けのサプライズ■■■

21時半、アウトドア義援隊でお世話になった
ヨコヤマ隊長が2漕式洗濯機を2台
分けてくれるとのことで、待ち合わせ場所で待つ。
ヨコヤマさんも会社の社長をされているので、
なかなか忙しい。今回は社員の方が
届けてくれるとのことだったので、
ヨコヤマさんに会えない事を残念に思いつつも
感謝の気持ちで待つ。

待つ。
21時半過ぎても連絡が無い。
ぼーっと待っていると、横を冷蔵庫や洗濯機を載せた
トラックが通る。そして僕の車の前に停まった。
おーこれだ!なんでこの場所分かったんだろ。
ざっくりしか伝えてないのに。なんて思いつつも
社員の方に挨拶をしようと車を降りて近づく。
と、見た事ある人が降りてきた。

ヨコヤマ隊長だ 笑

僕がフライングして車を降りてしまったので、
成功しなかったが、わざわざ違う携帯から
着きましたと連絡も入れようとしたらしい。

兼ねてよりサプライズ好きなヨコヤマさんの話は
伺っていたのだけれども、ここまでやるも
珍しい。ちょっと親近感を覚えた 笑

洗濯機2台とレイキ(熊手の強そうな奴)1本、
超便利!土嚢袋用底抜けバケツ1つをいただく。

テンションがあがったまま、ヨコヤマ隊長と
お別れ。
ヨコヤマ隊長はそのまま東松島へ行くとのこと。
社長も熱い人だなぁ。




■■■初めましてじゃなかった■■■

22時15分。
その足でナオコちゃんを迎えに巣鴨へ。
和製アンジョリーナ・ジョリー。

初めましてーなんて話していたけれども、
後から聞いたら、結婚披露パーティーに
来ていて、僕の超醜態を目の当たりに
していたらしい。
ケイコの友達に会いたくなくなった。

そのまま家に向かい、出発の準備をしているケイコを
迎えに行く。そして載せるものを載せ、
下ろすものを下ろして、今度はミエノさんを迎えに。



■■■ミエノさん助手席■■■

0時近くにようやくミエノさんと合流。
ケイコとケイコの友達ナオコちゃんが後部席のため、
今回はミエノさんが助手席。いざ東北へ。




■■■南三陸町までの険しい道のり■■■

ジャパンハート様から預かった物資を
気仙沼市本吉の避難所になっているお寺へ
届けるため、本吉を目指す。

ナビに設定すると、三陸道を通る道順を示す。
なるほど。
確かにこれなら登米東和まで行けて、そっから
海側を目指せばすぐだ。と思いナビ通りに進む。

東北道から仙台南部道路を経て、仙台東部道路に。
そのまま三陸道に入り、石巻を目指す。

石巻の市街地も過ぎ、次のIC河北に向かっていると
2km先、6時まで通行止め。と。
まさかなーと思いつつ進むと、河北ICのところで
通行止めになっていた。
こっから下道かぁ。まぁ45号もあるから大丈夫だと
思い、下に降り45号に乗る。
北上川に沿って北上しようとするも、間もなく
45号も通行止めの看板が。

やむなく戻り考える間も無く、北上川の河口を
目指して海側に進む。
北上川沿いの細い農道を進む。

みんな寝ていたのだけれども、
震災の影響で大変な悪路になっていて、
への字に隆起していた路面に気づかず、
がったん!すごい振動で一気にみんな目が醒める。
ごめんなさい。

完璧に沿岸部まで行ってしまっては距離もあるし、
下手すればそっちも通行止めがあるかもしれないと、
山道を選択。県道64号。大変な山道だった。

写真は途中にあった追分温泉。
なぜか旧車がちらほら。

無事山道を通過し、陸前横山へ。
そこから再び45号で南三陸町を目指す。
途中個人店でショーウィンドウにチェーンソーが
たくさん展示されているお店を見つけた。
店はこの時間あいてないけど、すごく見たかった。




■■■初南三陸町■■■

初めて被災地に行った4月8日、陸前高田から
沿岸部に沿って南下しようと思い、
下がってみたものの本吉あたりで道が
無くなってしまっていて、来ることができなかった。

なので今回初の南三陸町入り。
南三陸町に入ったことがある人からすると、
これでもだいぶ手が入ったほうらしいけれども、
酷い状況。

ボランティアをするなら、あまり方々を見ない方が
いいかもしれない。気持ち的にあそこもここもに
なってしまいそう。















■■■到着■■■

南三陸町の市街地を抜け、
また迂回させられつつも、なんとか目的地に
到着。

朝5時半頃。
避難所の方々ももう起きている。

挨拶をしようとしたら車を入れる所が違ったようで、
指示された。ぐるっと回って駐車場に。

物資置き場に物資を起き、皆さんに挨拶をする。

最初はあまり元気がなさそうだったおじさんも、
一緒に行った女性3人と話しているうちに
やさしくしゃべってくれるようになった。
こういうときの女性はいいなぁ。
そう思いつつちょっと席をはずし一人で
写真を撮ってまわる。

こちらも3ヶ月経って、いろいろ状況が変わって
いるらしく、その3ヶ月の間の話をちょっとだけ
伺った。

当初は五右衛門風呂を設置しみんなで
風呂に入った事。

こんな所だから有名人は慰問などに来てくれない
と言いつつもジャンプの船木選手がきてた事。
どうも避難所の人と知り合いだったらしく、
知り合いが故にあまり有名人という
感覚がわかなかったらしい。

頭にソーラーパネルのついたガーデンライトが
当初神様のようだったという事。

など。
女性陣はもっといろんな事を聞いていたっぽい。

早朝からあまり邪魔をしても悪いと、ほどほどに
出発。















■■■陸前高田を目指し北上■■■

本吉をすぎ、見覚えのある景色に周りが変わった頃、
コンビニで今日の朝食分と昼食分を購入。

気仙沼の市街地の状況を見るため
ちょっと寄り道をする。

船、船、船。
まだ立ち入った事のない場所はこんなだった。

一つずつ解体して行くのかな。
ガソリンスタンドの周りの水は真っ黒だった。

気仙沼もまだまだ。














■■■陸前高田入り■■■

今回は気仙沼方面からきたため、
いつもの公民館を横目に陸前高田のVCへ。

実は金曜日に、前回陸前高田で作業したときの
依頼主イズミさんから何度も電話をいただいていて、
今回の作業先も決まっていたようなもんだった 笑

VCに到着して少し時間をつぶす。
前回のようにバスがどんどん到着する。
数日前に電話したときは、ボランティアの人数が
危機的状況だという話を聞かされていたが、
これでも少ないんだなぁと。

カエル見つけたり、田んぼを見ていると
見慣れた顔が。僕のさやかちゃん登場。
おいおい、今日もいい笑顔だよ。
元気出るね〜。
ウザがられるほどに写真を撮る。

朝礼も終わり、マッチングを待っていると
イズミさん登場。
わざわざ迎えにきてくれたらしい。
やっぱり好かれてる?!




■■■イズミさんとまた。■■■

今回は盛岡からやってこられた壮年あたりの方々と
マッチング。総勢12人。

必要な道具を申請し、いざイズミさん宅へ。
イズミさん宅はもうだいたいOKなのだけれども、
イズミさん宅周辺でまだ手つかずのところも
あったのでそこをやる事に。

あいにくの雨だけれども、みんなおかまい無し。
風は情報によれば北東からの風。まぁ良しとしよう。

恒例の朝ミーティング。

イズミさん宅の道を挟んで向かい側、民家の裏に
山がありその山と民家の間に小川がある。
その小川にたまってしまっている瓦礫を
撤去する作業。
家1件分の屋根と大きめの物置の屋根をはじめ
様々な瓦礫が詰まっている状況。
片方は民家、片方は急斜面。
重機は入れないから手作業のみ。
なかなかやりがいがある。

■■■人間コンベア■■■

まず屋根より手前にある瓦礫を流れ作業でどんどん
広い空き地に出して行く。

盛岡チームの壮年男性2人、パワフルだ。
足腰丈夫。女性陣もホント元気。びっくり。

とにかくどんどんどんどん出して行く。
小休憩をはさみ、さらにどんどん出して行く。

そのうちイズミさんが屋根の辺りを
ゴソゴソしだしたので、僕もそこに加わる。
屋根の解体作業開始。

GWのアウトドア義援隊のときに、オカリナさんや
ヨコヤマ隊長から教わった大きなハンマー出動。
買っておいてよかった。

梁を叩いていく。イズミさんと交代で叩いていく。
梁が折れた感覚があったら次の梁に。

ひたすら叩いて叩いてすべて折り終わる。
メキメキっといいながら屋根が逆への字に。
屋根の上に乗ってたので、一緒に落ちる。
写真は逆への字になったところ。

作業に集中してるときは思いもしなかったけれど、
ふと我に返った時、まだご遺体が下に
あるかもしれないとちょっと不安になった。



■■■お昼だにゃん■■■

イズミさんの家の掃き出しの窓があったところに
腰掛けて、イズミさんと一緒に昼食。
そこに猫が現れた。
かわいいので、助六を1つあげると凄い勢いで
食べ始めた。ゆでたまごもあげて5人と1匹で
のんびりご飯。

ご飯も終わり、昼休みを満喫している最中、
昼からどんな作業をしようかとさっきの屋根を見に。
いろいろ見てるうちに眠くなり、瓦礫の建具の上で
横になる。

作業が始まる直前これはよく無いと移動し、
民家の玄関先で意識をなくす。

起きると15時。
ボランティア終了時間。

前日あまり眠れず、夜通し走ってきてほぼ寝ずで
作業をしたので、午前中でダウンしてしまっていた。

イズミさんも、盛岡からの方々も理解してくれて、
起こさないでいてくれた。
できれば起こしてほしかったけど。

そんな感じで、1日目の作業終了。

午後、イズミさんが僕のハンマーで作業中、
柄がぽっきり折れてしまったとのこと。
がんばったな、myハンマー。
今度柄を新調してあげよう。










■■■お風呂と夕飯のコト■■■

借りた道具を小川で洗い、片付けをしていると、
盛岡チームは先に帰っていった。

ヨコヤマ隊長から譲り受けた洗濯機を
イズミさんに1台渡す。
もう一台誰か欲しい人いないかと伺うと、
仕事と今後仮設に入った時用に両方使いたいと。
もう1つお話があった方は直前にいらないと
言われてたし、他にアテも無かったので
丁度よかった。

譲ってくれたヨコヤマ隊長も、
もらってくれたイズミさんも
ありがとうございます。

荷物を車に積み込んでいると、
ふとイズミさんが夕飯や寝る所は?という話を
遠慮がちにし聞いてきた。

イズミさんは僕らの事を気に入ってくれている
ようで、前回のようにBBQをしないかと
誘ってくれた。 一緒にお酒も飲みたかったらしい。

泊まる所は、津波にやられてしまった家の
多分和室であったであろう所を
貸してくれるとのこと。

あまりよくないかもだけど、ボランティアが
終わればあとはすべて自己責任と思う。
これもまた経験と思い、イズミさん宅をお借りして、
BBQ&野営をする事に。

戻ってくる約束をして、イズミさんと一緒に
VCに道具を返しに行き、そこで別れて僕らは
前回らっさんたちが教えてくれた遊林ランド種山へ。

相変わらず気持ちいい。
大阪から来られた団体に占領されていたけれど、
時間がずれていたので、
僕が体を洗って、サウナに入り出てきた頃には
みんな上がっていて一人貸し切り状態だった。

しかし僕はカラスの行水なので、早々と上がり、
展望台に登って景色を撮影したりして
女性陣が出てくるのを待つ。

18時閉館間際に女性陣登場。
18時には戻ってくると約束してしまったので、
ちょっと慌てて山を下り、途中のスーパー八兆屋と、となりのコメリでBBQの買い出し。

19時買い物を終え出発しようとすると、
イズミさんからお電話。

「もう火もおこしてありますので」
慌ててイズミさん宅に。

食いしん坊ミエノさんは、風呂からスーパーに
向かう途中、火を起こしたりしている間にお腹が
すいてしまうので、持ってきたパンを食べます。
といってパンを食べていた。

ケイコとナオコちゃんも、八兆屋で小腹を
満たすため、チーズを買って食べていた。

みんなでBBQして楽しく空腹を満たす
喜びというのは女性には理解できないものなのか。
よくわからない。
女性陣からすれば、僕の言う事が解らないと
いうことかな。










■■■明るく楽しい夕食■■■

19時15分ようやくイズミさん宅に到着。

事前に買っておいた中華発電機を下ろし、
初稼働。
イズミさんの持ってきた現場用の照明をつなげる。
アイドリングが不安定だけど、
なんとか稼働している。

野菜を女性陣が切っている間に、僕は他の準備。
早く乾杯がしたいイズミさんにせかされて、乾杯。
BBQスタート。

日中はさほど感じなかったけど、
ナオコちゃんが夜になり本領発揮。
天然全開で、もうツッコミどころ満載。
とうとうトリプル天然が完全体になり、
三人にそれぞれツッコミを入れる作業に追われる。

電球の明かり、庭で瓦礫を焼いて明かり取りの
たき火、発電機のうなる音。
なかなか明るく騒がしい環境で、
いろいろな話をしたり、また昼の猫も
ご相伴にあずかりますと現れたので猫をかまったり
しながらゆるゆると楽しんでいると
急に発電機が止まった。8割もガソリンを残して。
多分プラグがかぶったんだろうね。なんて話ながら
仕方ないので、手持ちのLEDライトを
洗濯ロープに下げて暗く静かなBBQに様変わり。

後で調べたらチョーク引きっぱなしだった 笑




■■■月明かりだけの宴■■■

街の明かりも家の明かりもなく、
月と明るくないLEDと小さくなった
たき火の明かりの下、
カエルの鳴き声を聞きながら、楽しく過ごす。

月明かりに松が映え、大変奇麗だったので撮影。
こんな街にもいつも通りの月明かりが降り注ぐ。

酒に酔ってめんどくさくなる前にテントを
張ってしまおうと思い、家の中にテントを張る。
それからまた少しおしゃべりをして、
夜も更けてきたので、終了することに。

イズミさんはじゃあお先に。と自分の車に乗り
寝てしまった。

僕らは少し片付けをし、女性陣はテント、
さすがに僕は車で寝ることに。

真っ暗だったけど、月明かりが心地よく
すぐ眠りに落ちた。

1日目終了。






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